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ユタの夜空

(Photo taken by M. Malacari)

FAST実験で使われる新型大気蛍光望遠鏡は、極高エネルギー宇宙線が大気中で発する微弱な発光を捉えなければなりません。そのため観測地点では街明かりなどの光がほとんどない場所を選ぶ必要があります。

新型大気蛍光望遠鏡を設置したアメリカのユタ州デルタは最寄りの街から約25 km離れており、ほとんど街明かりが入りません。また、月の光も望遠鏡にとっては明るすぎるため、月のない晴天夜のみに観測を行います。

この写真は観測中に撮影した一枚で、左側にはテレスコープアレイ実験の大気蛍光望遠鏡、右側にはFAST実験の新型大気蛍光望遠鏡があり、夜空には無数の星と天の川銀河がはっきりと写っています。満点の星空に囲まれながら、大気蛍光望遠鏡は到来する極高エネルギー宇宙線の観測を続けています。